講座概要

 本講座は、ChatGPT®に先生になってもらって、組込プログラミングを学習していく講座です。本講座は、ChatGPTにコードを生成してもらう方法を学ぶ講座ではありません。原理・原則から理解している技術者(ここでは、マイコンのハードウエアマニュアルを読むことができるレベルの組込技術者)を育成することを目的として、ハードウエアマニュアルの読み方、マイコン構成や仕組みなどの知識をChatGPT先生に教えてもらいながら、課題に取り組んでいく内容です。

マイコン学習キット


 当社の提供する「マイコン教育コース」の最初の講座「ES-1 組込プログラミングの基礎講座①」の1日目の内容と同じ課題をChatGPTに先生になってもらって実施します。その際、ChatGPTにどのように質問したら良いのか?どのようにChatGPTを使えばハードウエアマニュアルが読めるようになって、原理・原則から理解している組込技術者になれるのか?そういった所にフォーカスした内容になっています。

Success

 現在の生成AIは、非常に優秀ですのでコード生成もしてくれます。しかも、固有のターゲットマイコン向けのコードまで生成してくれます。しかし、ChatGPTを作っているOpen AI社も言っていますが、ChatGPTは間違った答えを出す場合もあります。また、固有のターゲットマイコン向けのコードも生成してくれますが、必ずしも最適なコードという訳ではなく、人が修正を加えなければならない場合もあると思います。

 ChatGPTが出した答えが本当に正しいのか?といったことを判断して、この便利なツールをうまく活用する必要があります。その判断基準は、技術者の我々にとっては数学や物理といった原理・原則に従っているか?という判断基準になると考えます。

 組込開発においては、ChatGPTが出したコードが本当に正しいのか?といったことを判断するには、マイコンのハードウエアマニュアルレベルのところまで理解している必要があると考えます。

 「近い将来、人類は労働から解放される」と言っている人もいます。それがいつ訪れるのかはわかりませんが、必ずそういった時代が訪れるでしょう。その時代であったとしても、いや、そういう時代であればこそ、本質を理解していること(技術的な世界であれば、原理・原則から理解していること)が人間には求めれると思います。

対象者

  • 初めて組込プログラミングを学習する方
  • これから組込開発(マイコンのソフトウエア開発)に携わる技術者

予備知識

  • C言語の基本的な知識・経験のある方(文法的な知識・経験)
  • 必須ではありませんが、ソフトウエア開発の知識・経験のある方

目次

はじめに
  マイコンとは
  マイコンの歴史
  マイコンの構成と仕組み
  マイコンの今後の展望
ChatGPTの使い方
  演習1 自動車のECUの歴史について、ChatGPTを使ってまとめてみよう
  実習2 エンジンECUの構成について、ChatGPTを使ってまとめてみよう
  実習3 ChatGPTを使う際の注意点
教材について(マイコン学習キット)
DIOの基礎
  演習4 LED点灯(開発環境構築とポート出力の学習)
  実習5 LED点灯
  実習6 プッシュスイッチの状態に応じてLEDを点灯させる(ポート入力の学習)
割り込みの基礎
  実習7 プッシュスイッチを押したら、マイコンを終了させる
タイマーの基礎
  実習8 1秒間隔でLEDを点滅させる

日数

1日間(1日7時間)

受講料

オンサイト講座 1日:500,000円(税抜)

  • 10名を越える場合は、受講料が変わってきますのでお問合せください。
  • お客様のご要望に応じて、内容をカスタムすることも可能ですのでご相談ください。
  • マイコン学習キット、開発環境のレンタル料が受講料とは別に必要になります。
  • 遠方の場合の出張費など別途費用が発生する場合もございます。また、予告なく変更・改定になる場合がございますこと予めご了承ください。
Information

 本講座は、MBDソフト開発に関する講座ではありません。SimulinkモデルからCコードを自動コード生成(ACG)するような内容の教育は、「SD-1 ACGモデル作成講座(EC版)」等の講座をご覧ください。

 一般的に、ACGするソフトウエアはアプリケーション部分のみで、マイコンのハードウエア部分に近いソフトウエア、いわゆるOSやBSWといった下回りのソフトウエアは、依然としてハンドコードによる開発をしています。近年、自動車業界ではAUTOSARの適用が増えつつあり、このBSW部分も自動で構築される仕組みがありますが、マイコンの知識、組込プログラミングのスキルをもった技術者は今後も必要とされると考えています。